イギリス実習日誌②
最近の心配の種だった卒業試験、、、
実は今日結果発表でした。
なんと
合格
よかった、、、、、
卒業試験前に2か月も留学に行き、終わったと同時にまたイギリスに来てしまうふざけた学生を卒業させてくれる寛大な大学に本当に感謝します。
さて、今日の実習日誌です。(笑)
午前は男性精神科病棟のラウンドでした。
精神科病棟は身体的には問題のない人が多いのでラウンドは患者さんが医師やコメディカルの待つ小部屋にやってくるというスタイルです。
抗精神病薬を使用する前にはLong QTに留意して、心電図で通常のQT間隔を図っておきます。
また英国には精神疾患に罹患もしく疑われる人への対応や権利について体系的にまとめられたMental Health Actという法規があり、様々な状況に関する個々のSectionで細かく規定されています。
患者がどのセクションで入院しているのかなどによって入院期間や治療目標が変わります。
外来を見学していると、話を聞いている分には一見「全然普通やん!」と思っても、
カルテを見るとびっくりするくらい実際と違う事を言っていたなんて事もありました。
午後はCrisis Teamというチームに配属され、業務を見学させて頂きました。
地域で診ていた患者やGPからの紹介に対応するチームです。
驚く事に精神科疾患のPrimaryな対応はGPでも行われていて本当にGPのカバーする範囲は広いなと思いました。
その中でSecondaryな介入が必要と思われる患者がCrisis Teamに紹介され、アセスメンスされ、その後の方針が決定されます。
より具体的にはまずはチームの看護師が患者宅に訪問して3日間経過を観察し、リスクを多方面からアセスメントします。
この3日間でHoNOS Scoreというスコアリングシステムで評価を行い、Care planを立て、Carerなどの環境評価も行います。
アセスメントした結果、Early Intervention Teamに紹介し、積極的な介入をするのか、Communityで紹介するべきか、入院適応なのか、経過観察にするのかを判断します。
Crisis Teamで研修して患者さん宅の訪問にも同行させて頂きましたが、比較的若年の患者が多い印象を受けました。
チームの看護師さん曰く、ここ5-6年で薬物乱用による精神障害が増加しているみたいです。
薬物乱用で一度精神症状が出てしまうと、完治させるのが難しく、症状のコントロールが介入の目的になるそうです。
また薬物乱用は薬物にアクセスのある東欧からの移民増加に伴ってこの地域で増加していると仰っていました。
薬物が低所得者にとっての手っ取り早い収入源ですが、背景に最近英国で指摘されている貧富の格差の拡大があるのかなと感じました。
実習日誌感覚で書いたらあんまり面白くないかな?笑