医大生Kのブログ

CATALYSTという医大生向けWebを運営する医学生が書くアウトプットのためのブログです!大衆受けしないニッチな内容ですが少しでも自分の経験をシェアする事で誰かのお役に立てれば幸いです。

イギリス実習日誌①~地域で診る~

 

現在、イギリスはサセックスでの精神科研修をしています。

 

GPでも研修したかったんですが、なかなか欲張りすぎるより今回はしっかり精神科のCommunity therapyを見た方がいいかなと思っています。

 

とは言っても、イギリス滞在最終日にはイギリスのGPの先生とお会いするアポイントは取っていてたくさんお話を聞かせて頂こうと思っているのですが(笑)

 

 

実習期間中は自分へのリマインドも込めて、このブログに学んだ事をシェアしていきたいと思いますので、もしよければちょいちょいのぞいてみてください!!

 

 

今日はまさにCommunity therapyを行うSt. Marry’s Houseでという施設での勉強してきました。

 

ここはCommunity Therapyのための施設で、精神科以外にも様々な行う部署があります。

 

僕が研修したのは精神科の中のold age phychiatry teamという高齢者の精神疾患を専門にしたチームです。

 

ちなみにPsychiatristの専門にはchild and adolescent, forensic, general, medical psychotherapy, old age, psychiatry of intellectual disabilityがあります。

 

チームにはConsultantと呼ばれる上級医, Fellow, Trainee, Nurse, Advanced Nurse Practitioner, OT, PT, 言語聴覚士 (SLHT)などからなるチームでGPから紹介のあった患者のプランを作成し、そのケアプランを実行します。

 

カンファレンスでは紹介のあった症例に対してチームの各々のメンバーが自分の専門性からコメントしている様子がとても印象的でした。

 

コメディカルの専門性がかなり高く、専門医が少なくてもコストエフェクティブに地方の精神科医療が成り立つようなシステムには見習うべき点が多いのではないでしょうか?

例えば言語聴覚士は失語や嚥下障害の診断なんかもほぼ自立してすることができ、医師にアセスメントして診断が決まるみたいなプロセスはこれぞチーム医療という印象を受けました。

 

そしてCommunityで患者を診るために施設ではYoga、Art、Cookingなどをはじめ、様々なプログラムが組まれています。

 

一方、施設にこない間の時間のモニタリングも大切でLifelineという高齢者が首からかけているアラームで押せば施設のコールセンターに連絡が入るようなものがあったり、

 

他にも火事を知らせるSmoke detector, 洗面台が溢れていることを知らせるFlood detectorなど高齢者独居世帯をモニタリングする仕組みがあります。

 

 

地域で患者を診る仕組みはまだまだ自分が思っているより大きそうですが、引き続きたくさん学んでいきたいと思います!!

 

 

おまけ:

英国における医師のキャリア

医学部卒業後Foundationと呼ばれる2年間の研修医プログラムがあります。

その後、専門医研修に進む場合は3年間のCode Training、6年間のSpecialty Trainingを経て、Consultantと呼ばれる上級医につくことができます。

ちなみにConsultantになると開業医にバイトにいったりしてかなり高給が望めるみたいです。

GP研修はまた別のプログラムがあり、Foundationの後、3年間のGP研修を経てGPとなります。